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「幸福」と「苦しみ」は二つで一つ|「二元性」を持ち込まず、「全体」を生きる方法について

私はブログの中で、「幸福を味わいましょう」と言いつつ、「苦しみを味わいましょう」とも言います。

なので、人によっては混乱するかもしれません。

「ポジティブに生きるべきなのか、ネガティブを受け入れるべきなのか、いったいどっちなんだ?」と思う人もいるでしょう。

でも、私からすると、これらは「二つで一つ」です。

そもそも、私たちの人生というのは、「ポジティブ」だけで出来ているわけでも、「ネガティブ」だけで出来ているわけでもありません。

人生というのは、「陰」と「陽」との混合によって成り立っています。

それゆえ、どちらか一方だけを取って反対物を取り除こうとすると、「全体」が成り立たなくなります。

世の中のポジティブシンキングがうまくいかないのはこのためです。

一般的なポジティブシンキングは、「肯定性」だけを選択し、「否定性」は消してしまおうとします。

しかし、そういうことをしてしまうと、人は自分の内側にある「否定性」を切って捨てねばならなくなります。

しかし、「否定性」もまたその人の一部なので、これを切って捨てようとすると、心がこれに反抗します。

「それも自分の一部だから捨てないでほしい!」と心が主張するのです。

このとき、「頭」が無理やりポジティブシンキングを心に強要すると、必ず拒絶反応を起こします。

どんなに「頭」でポジティブな考えを持とうとしても、その人は、心の底で自分のポジティブな思考を信じられなくなるのです。

そうして、その人のポジティブシンキングは意識の表層をなでていくだけになってしまい、深くに浸透しなくなります。

こうして、その人は「表層のポジティブ」と「深層のネガティブ」の間で分裂することになり、自分の中で「内戦」が勃発することになります。

しかし、「表層」には元から勝ち目がありません。

なぜなら、「表層意識」というのは、あくまで「氷山の一角」に過ぎないからです。

実際、もしも「潜在意識」と「表層意識」が闘ったら、必ず「潜在意識」のほうが勝ちます。

だからこそ、世の中の多くの人が「潜在意識」を書き換えようとするのですが、「潜在意識」には「ポジティブ」と「ネガティブ」の両方が埋まっており、どちらかだけを追い出すことはできません。

だからこそ、私は「幸福を育てる」ということと、「苦しみを味わう」ということの両方を推奨するのです。

「苦しみ」を切り捨てた先に「幸福」はありませんし、たとえどれだけ「幸福」であったとしても、人は苦しむ時には苦しみます。

でも、それが「人生」というものではないでしょうか?

「人生」は決して「陰」だけで出来ているわけでもなければ、「陽」だけで出来ているわけでもありません。

むしろ、「人生」とはいつもその両方です。

だから、結局、私たちにできるのは「生きること」だけです。

「幸福」が訪れたらそれを生き、「苦しみ」がやってきたらそれを生きるのです。

そうすることで、私たちは自分自身の「全体性」を破壊することなく、「全面的な生」を生きることができます。

ただし、もしも優先順位をつけるなら、「幸福を育てること」から始めることを私は提案したいです。

なぜなら、もしも「幸福」が内側に育ち始めたら、その分だけ「苦しみ」を受け入れることも容易になるからです。

逆に、もしも「不幸」で仕方ないならば、そんな自分の「否定性」をそのまま受け入れることに、多くの人は抵抗を感じるでしょう。

そういう意味では、「地獄への門」へ踊りながら入っていけるのは、十分に「幸福」を育てることのできた人だけなのです。

もちろん、そんな贅沢は言えない人もいるでしょう。

かく言う私自身は、過去に仲間も家族も仕事もお金も失って、自殺についてばかり考える生活を送っていました。

そのようなどん底にあって、のんびり「幸福」を育てているゆとりは私にはありませんでした。

当時の私はもはや、今にも死ぬかどうかという瀬戸際に居たのです。

それゆえ、私はそんな自分の「否定性」から実践を始めました。

「肯定性」から始めようにも、「とっかかり」がなさ過ぎたので、必然的にそうなったわけです。

しかし、結果的に「否定性」を受け入れたことで、内側に自然と「幸福感」が芽生え始めました。

なぜなら、「否定性」と「肯定性」というものは、深いところでつながり合っているからです。

このため、「否定性」と「肯定性」のどちらかを捨てようとすれば、結局、両方捨てることになり、逆に、もしもどちらかだけでも拾い上げるなら、もう片方も一緒に息を吹き返すのです。

ポジティブシンキングを実践することで、かえって「内側の否定性」が頭をもたげてくるのもこのためです。

「肯定性」を意識的に強化することで、根っこを共有している「否定性」が潜在意識で一緒に強化されるのです。

なので、可能であればまず「幸福」から旅を始めましょう。

「食べたい」と感じるものを味わって食べ、「聴きたい」と感じる音楽に心を弾ませ、疲れたら「温かな毛布」にくるまってぐっすり眠ってください。

そうしてあなたが、順調に人生を肯定するようになれば、必然的にあなたは内側で「否定性」を感じ始めるでしょう。

しかし、それは決して「退歩」ではありません。

ただ、あなたが「成長」したことによって、「起こるべきこと」が自然と起こるようになっただけのことです。

そもそも、その「否定性」は、今までもずっと内側に存在していたけれど、自覚することのできなかったものです。

しかし、根っこを共有する「肯定性」が育ったことによって、一緒に「否定性」も育っていき、自覚できるようになったのです。

そうしたら、その時こそ、片手に「幸福」を携えて、「内側の混沌」の中へと入っていってください。

もしもあなたが自分の中にある「否定性」を抑え込もうとしないなら、あなたの中の「肯定性」が、あなたのことを守ってくれることでしょう。


ということで、「幸福を育てること」と「苦しみを味わうこと」は矛盾しません。

むしろ、これら二つの実践は、「両方合わせて一つ」です。

でも、もし手を付けるなら「肯定性」からにしたほうが「否定性」と向き合いやすくなります。

もちろん、過去の私のように、「否定性」から向き合うしかない状況の人は、そちらを優先することになりますが、どちらから始めても、「最終的な到達点」は同じです。

それは、「肯定性と否定性の融合」です。

そして、それが「全体と一つであること」であり、真の意味で「ありのままの自分自身」を受け入れるということなのです。

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